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1 発達障がいのある児童生徒の支援について
・小中学校における発達障がいのある児童生徒の支援に関する福祉との連携について問う
(教育長答弁)
発達障がいのある児童生徒に対し、就学前から学齢期、社会参加まで切れ目ない支援を一貫して行うことが必要です。また、様々な機関がサポート体制を組み、個々に応じた支援を充実させるため、とりわけ、教育と福祉の一層の連携が重要であると認識しています。
府教育庁では、市町村教育委員会に対し関係機関と連携した支援体制の構築を求めてまいりました。
市町村では、例えば、療育機関や放課後等デイサービス事業者等と学校が個別の教育支援計画を用いて一貫した指導を実施する、あるいは、支援教育の専門性のある教員からなる巡回指導チームに福祉部局に所属する発達相談員等を加えて、小中学校への支援を充実させる、といったことに取り組んでいます。
今後とも、福祉部局と連携を図りながら発達障がいのある児童生徒への支援を行うように、市町村教育委員会へ働きかけてまいります。
・支援教育の現状と今後の方向性について問う
(教育長答弁)
府立支援学校では、地域の学校園に対しまして、障がい特性に応じた具体的な指導方法の助言などを行っております。その中核を担いますのがリーディングスタッフでありまして、リーディングスタッフは、校内における授業等を通じまして、支援学校教員の専門的向上という役割も担っております。地域支援業務の専任ではなく、非常勤講師を配置し、その業務を軽減しております。
今後も支援学校のセンター的機能を発揮するため、市町村教育委員会と連 携しまして、地域ブロック毎に実施をしている研修会や事例検討会のあり方を工夫するなど、より効果的な地域支援について検討をしてまいります。
また、ご指摘の理学療法士等につきましては、現在、府単独で配置しておりますが、国の定数で措置されるべきものと考えており、引き続き国へ要望してまいります。
・高校における通級による指導について問う
(教育長答弁)
府立柴島高校と府立松原高校におきまして、今年度、通級指導教室を設置をいたしましたところ、通級による指導を受けた生徒が、通常の学級においてクラスメイトと積極的なコミュニケーションを図る姿が見られたり、高校卒業後の進路に向けて積極的に取り組むようになったりするなど、学校生活における困難の軽減や、自己肯定感の高まりといった成果が現れております。
府教育庁といたしましては、通級による指導の実施にあたり、各校に通級指導委員会というものを設置いたしまして、学識経験者等からの助言も得ながら、学校ごとの課題、特色に応じた支援というものを行うこととしています。これをもとに高校における通級指導のあり方というものを検証し、さらなる取り組みの充実につなげてまいりたいと、このように考えます。
2 医療的ケアの必要な子どもの通学支援について問う
(教育長答弁)
これまでも、通学途上で医療的ケアが必要なため通学バスを利用できない子どもの通学支援につきまして、福祉部とも連携をいたしまして、様々な検討を進めてまいりました。
そして、今回の「医療的ケア通学支援事業」は、保護者等に送迎手段のない児童生徒の学ぶ機会の保障、保護者負担の軽減を図ることを目的といたしまして、モデル実施するものであります。
このモデル事業を通じて、まずは、通学時の車内での安全な医療的ケアの実施、緊急時の対応を含む支援体制、看護師派遣の委託先事業所との調整など、様々な観点から検証を行います。そして、その結果を踏まえまして、通学バスを利用できない医療的ケアが必要な児童生徒の学習機会の拡充をめざしてまいります。
3 児童虐待について
・一時保護や施設入所措置をした児童の家庭引取り後の支援について問う。
(福祉部長答弁)
施設等から子どもを家庭に帰した後の対応については、子ども家庭センターによる継続的な指導・支援に加え、市町村・学校などの要保護児童対策地域協議会構成機関が、連携や役割分担等を行いながら支援しています。
その中で、虐待の再発リスクが高まった場合には、速やかに安全確認を行うとともに、必要な場合は躊躇なく一時保護を実施することをルール化したところです。
また、来年度より、子どもが施設等から家庭復帰する際に、適切な養育に向けた支援や親子関係の調整を行う「家庭養育支援員」を新たに配置する予定です。
今後とも、子どもの安全確保を最優先に、適切な支援に努めてまいります。
・「市区町村子ども家庭総合支援拠点」の設置に対する支援について問う。
(福祉部長答弁)
子ども家庭総合支援拠点の設置支援については、国において、人員配置のための補助金や、施設整備のための交付金による財政支援等が設けられているほか、交付税措置も予定されているとのことです。
また、府においては、「子どもの貧困緊急対策事業費補助金」等による、職員の人件費や相談業務のシステム化等への財政的支援や、市町村相談担当者向け研修等の技術的支援を行っているところです。
住民に身近な市町村の児童家庭相談体制強化は重要であり、2022年度までに府内全市町村で設置がなされるようしっかりと支援してまいります。
4 糖尿病の重症化対策について問う。
(健康医療部長答弁)
糖尿病性腎症の重症化予防は、患者さんのQOLや医療費適正化の観点からも重要でありますが、事業に取り組む市町村では、対象者の抽出や保健指導の方法、かかりつけ医や専門医との連携が課題となっています。
府としては、これまで重症化予防プログラム提供などの市町村への支援を行ってきましたが、さらに、健診データやレセプトを活用し、血糖値が高く治療の必要な人や治療中断者など、透析に至るリスクが高い人を簡便に抽出できるツールを府国保連合会と開発し、今年度中に全市町村に配付する予定です。
また、来年度からは、この抽出ツールなども活用して対策を進められるよう、5地域をモデルに、専門医をアドバイザーとして任命し、大学研究者とも連携して保健指導のサポートや地域の医療関係者とのネットワーク構築など、実情に応じた市町村支援を行ってまいります。
そのほか、府独自の国保保険者インセンティブの1つとして、重症化予防の取組みに重点を置いた財政支援を予定しており、市町村支援を強化することで、重症化予防対策をすすめてまいります。
5 北大阪健康医療都市(健都)の産業拠点としての魅力について問う。
(商工労働部長答弁)
健都では「健康と医療」をコンセプトに、国立循環器病研究センターと国立健康・栄養研究所を核として、機能の集積を図っております。
この2つの国立研究機関の建物内に、企業などと共同研究等の連携・交流を行える場が整備されるとともに、健康に意識の高い住民が居住するマンションやウォーキングコースを備える公園も近接するなど、研究、産業化、住民の健康づくり等が一体となった国内でも例を見ない拠点が形成されつつあります。
議員ご指摘の点については、さらなる企業誘致や入居につながるよう、地元市など関係者で構成する「健都クラスター推進協議会」を通じ、研究所の研究成果や最新の取組み、住民参加による実証の場の提供など、活用可能な情報をより具体的に発信し、健康・医療関連産業の創出拠点としての魅力を伝えていきます。
6 日本万国博覧会記念公園事業の取組みについて問う。
(府民文化部長答弁)
万博記念公園の活性化につきましては、「万博会記念公園の活性化に向けた将来ビジョン」に基づき、取組みを進めているところです。
このうち公園の賑わいの創出については、公園運営審議会の意見を聞きながら、文化公園としてのさらなる魅力向上のため、70年万博のレガシーを展示する新たな施設の整備を進めています。
また、「旧国際児童文学館」についても、芸術文化の創作・発信や、さらには、芸術家の育成の場となる施設として活用するため、整備運営する事業者公募を今年度中に開始することとしています。
万博記念公園の森につきましては、府承継後も、適切な維持・保全に努めるとともに、自然の力で生育する自立した森づくりから、生物多様性の観点で人が関与していく森づくりへと転換を図っています。
併せて、自然学習の場としてより一層利用していただけるよう、自然観察学習館の改修を来年度実施するなど、森の利活用を進めてまいります。
公園の活性化にあたっては、賑わいの創出とともに、府民が緑豊かな自然と触れあえる環境づくりが大切であると考えております。
今後も、緑に包まれた文化公園という基本理念のもと、より多くの来園者に親しんでいただけるよう、万博記念公園の魅力と価値を創造し、府民への発信に努めてまいります。
7 都市計画道路十三高槻線の整備について問う。
(都市整備部長答弁)
都市計画道路十三高槻線の正雀工区の2期区間につきましては、現在、用地買収が完了した箇所から順次、工事を進めており、昨年9月に阪急京都線を跨ぐ橋梁の下部工事に着手いたしました。
また、昨年12月には、この橋梁の架設工法について、阪急電鉄との協議が整ったことから、今後、施工に支障となる鉄道施設の移設工事などを進め、続いて橋梁上部工事に着手いたします。
引き続き、工事の進捗を図るとともに、残る用地買収についても協力が得られるよう交渉を進め、早期供用をめざし、事業を進めてまいります。
8 吹田市の中核市移行について
・吹田市の中核市移行に関する府の支援について問う。
(総務部長答弁)
中核市への移行に際しましては、これまで、市職員を府の研修生として受入れたり、府の専門職員を市に派遣する人的支援や、府保健所を無償で譲渡したり、市町村振興補助金を増額するといった、財政的支援等を総合的に行ってきました。
吹田市についても、中核市への移行が円滑に進むよう、これまでと同様の支援を行ってまいります。
・中核市移行に伴う吹田保健所の改修等の支援について問う。
(健康医療部長答弁)
中核市移行に伴う保健所業務の移譲にあたっては、移譲された市において安定的に保健サービスが提供できるよう、これまでも必要な支援を行ってまいりました。
吹田市とは、平成29年6月から実務担当者会議を設け、現有施設の状況も含めた、移譲に向けた課題の抽出やその対応について協議を重ねているところです。
今後とも市と十分に協議を行い、検査室の整備やそれに伴う改修など、必要な施設整備を行った上で、保健所建物の譲渡を進めてまいります。