議会報告

  • 林啓二議員
    令和2年2月定例会 一般質問(林 啓二議員)要旨(令和2年3月6日)
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    1 気候変動対策

    ・2025年に向けた気候変動対策について問う。
    (環境農林水産部長答弁) 大阪・関西万博の開催地として、2025年に向けて、世界共通の課題である気候変動対策を加速させることは重要と認識しています。
    このため、これまでの再生可能エネルギーの普及拡大や省エネルギーの推進の取組みに加え、今年度から、中小事業者を対象に、省エネ診断から設備更新まで一貫してサポートする事業を開始するとともに、来年度から、太陽光発電と蓄電池をセットにした共同購入支援事業を実施することとしています。
    また、府域の状況に応じた脱炭素技術等のイノベーションを促進するため、環境先進技術のシーズ及び国内外のニーズを調査し、その結果を事業者等に普及啓発する事業を実施予定です。
    さらに、環境審議会の意見等を踏まえ、新たな数値目標を掲げた「大阪府地球温暖化対策実行計画」を策定し、気候変動対策のさらなる必要性を府民などへ広く発信することにより、万博開催に向け、着実に取り組んでまいります。

    2 防災対応

    ・大阪880万人訓練について問う。
    (危機管理監答弁) 大阪880万人訓練は、エリアメール等で大津波や地震の発生を想定した訓練情報を発信することで、府民の方々に身を守る行動などをとっていただき、災害時の対応について考え、再確認いただくため、平成24年度から実施しています。
    今年度の訓練実施後の府民へのアンケートによりますと、この訓練をきっかけに事前の備えや具体的な行動について考えた方は、前回より増加し5割程度となっています。一方で、当日、具体的な訓練行動を取られた方は、前回と同様に2割程度に留まっています。
    今後は、早い段階から市町村などを通じて、企業、学校、自主防災組織などに訓練への参加を広く呼び掛けますとともに、SNSを更に活用して府民への浸透を図ってまいります。
    併せて、市町村等の意見も聞きながら、地域住民をはじめ多くの府民が参加しやすい訓練になるよう、見直しについて検討してまいります。

    ・女性の視点に配慮した災害対応について問う。
    (危機管理監答弁) 大阪府地域防災計画におきましては、避難所等の管理・運営にあたっては、男女双方の視点への配慮に努めるよう、規定しています。
    このような考え方を踏まえ、市町村向けの避難所運営マニュアル作成指針において、避難所担当職員は可能な限り男女とも配置することや、女性も安心して利用できる場所に仮設トイレを設置すること等、具体的な内容を盛り込むとともに、市町村と協議の上、ミルクや乳児用おむつ等を重要物資として備蓄しています。
    また、産学官等で構成するOSAKA女性活躍推進会議と連携しまして、女性の視点で避難所運営を考えるワークショップを開催するとともに、今年度から、自主防災組織リーダー育成研修におきまして、「女性・子どもの視点からの避難所運営」をテーマに講演を行うなどの取組みを進めております。
    今後、これらの取組みを継続して進めていくとともに、大阪府防災会議に、女性委員をさらに登用した上で、女性の視点を、よりきめ細かく取り入れながら、多様化する被災者のニーズに対応してまいります。

    ・災害対応に係る市町村支援について問う。
    (危機管理監答弁) 災害対策基本法では、都道府県は、災害から住民の生命・財産を保護する市町村の業務を助け、かつ総合調整を行う責務を有すると規定されています。市町村は人的・物的にも資源に限りがありますことから、発災直後に被災市町村へリエゾンを派遣し、ニーズを把握した上で、速やかに必要な支援を行うことが府の基本的な役割と考えております。
    今年度発生した台風第15号、19号等では、国や他の自治体から職員が被災自治体へ応援に駆け付けたものの、「受援計画」が策定されておらず、受入れ体制の不備により混乱が生じるなどの課題が顕在化したところです。
    本府におきましても、「受援計画」を策定している市町村が5団体に留まっているため、特に令和2年度は、計画策定の促進に向け、手引書やひな型等を作成し、マンパワーが少ない市町村においても計画策定が進むよう、支援してまいります。
    また、市町村が取り組むべき課題は多岐にわたりますことから、引き続き、市町村に対し、平時より、その取組みが進むよう、しっかりと継続的に支援してまいります。

    3 分譲マンション適正管理

    ・分譲マンション管理適正化・再生推進に係る専門家との連携について問う。
    (住宅まちづくり部長答弁) 分譲マンションの管理適正化・再生推進のため、府・市町・関係団体からなる協議会において、マンション管理士や建築士等の専門家と連携し、大規模修繕や建替え等にかかるアドバイザー派遣等により、管理組合の支援を行っているところです。しかし、近年のアドバイザー派遣実績は年間7件程度であり、より活用されるよう、更なる制度周知や制度充実が必要と考えております。
    また、現在、国においても、マンション管理適正化や再生の円滑化が促進されるよう、行政の関与の強化を含むマンション関連法の改正案が閣議決定されたところです。
    この国の動きも踏まえ、本府としても、来年度、有識者等の意見も伺いながら、協議会において相談にあたる専門家の体制を充実するなど管理組合支援策を検討し、マンション政策の基本方針を取りまとめ、分譲マンションの管理適正化・再生を進めていきます。

    4 ネット社会への対応

    ・スマートフォン等のネット利用に係る教育について問う。
    (教育長答弁) 府教育庁では、昨年3月、小中学校におけるスマートフォン等、携帯電話の登下校時の所持や普段の生活での適切な活用等について、ガイドラインを策定した。これを踏まえ、市町村教育委員会や各学校は、今年度中に、登下校中や校内での取扱いに関するルールや方針を定めるとしています。
    また、昨年11月に府内各市町村の生徒会代表が集う中学校生徒会サミットを実施した際には、SNSでのいじめ防止や適切なネット利用について、生徒間で活発に議論がなされたところです。
    一方、高等学校では、「情報」の教科やホームルーム活動等で、SNSやインターネットの効果的な活用について取り組んでいきます。
    今後とも、子どもたちがスマートフォン等の危険性を理解し、自制する力を身につけられるよう、府立学校及び市町村教育委員会に対して、必要な指導・助言を行ってまいりたい。

    ・ネット利用に係る教職員の意識向上について問う。
    (教育長答弁) 府教育庁では、平成21年度より府警察本部や携帯電話事業者等をアドバイザーに迎えて、「大阪の子どもを守るサイバーネットワーク」を構築しており、インターネット上のいじめヘの対応を中心に、教員が指導に生かすことができる最新情報等を連絡協議会を通じまして、市町村等へ提供していきます。
    あわせて、府主催の教職員研修会において、SNS等の危険性について周知するとともに、各学校に教員・児童生徒向けの安全教室を実施するよう促しています。
    今後とも、学校や市町村でのガイドライン策定後の状況や、一人一台端末の整備による影響等を見極めながら、子どもたちがSociety5.0(ソサエティ5.0)といわれている超スマート社会を生ききる力を育むことができるよう教職員のスキル向上に取り組んでいきます。

    ・ネット利用に係る啓発について問う。
    (危機管理監答弁) 子どもにスマートフォンを所持させるにあたりましては、保護者がその必要性を十分検討した上で、スマートフォンの危険性を踏まえ、適切に使用させることが重要であると認識しています。
    このため、保護者に対して、携帯電話事業者等と連携したスマホ・SNS安全教室を実施する等、啓発に努めてきたところです。更に、来年度は新たに青少年の被害防止に関するフォーラムを開催し、保護者への意識調査の結果をもとにスマートフォンの危険性等について共に考え理解を深める取組を強化してまいります。
    また、小学生に対しては、年齢の近い大学生ボランティアを講師として派遣するスマホ・SNS安全教室を来年度更に拡充するとともに、大学生ボランティアによるワーキングを新たに設置し、小学生が利用するアプリやゲームの内容や危険性を把握し、それを踏まえ実態に即した効果的な啓発に取り組んでまいります。

    ・歩きスマホ等に係る条例制定について問う。
    (知事答弁) 「歩きスマホ」については、路上等での接触事故や、駅のホームからの転落事故などが後を絶たず、私自身、府民の安全・安心を守る観点から問題と認識しています。
    そのため、まずは、その現状や課題を整理したうえで、府としてどのような対応を行うことが適当か、部局横断的に検討を進めるよう指示いたします。

    5 成長戦略

    ・成長戦略の改訂について問う。
    (政策企画部長答弁) 近年、大阪の雇用環境は大幅に改善している一方で、宿泊・飲食サービス業や建設業、医療・福祉など、様々な業種、中でも中小企業での人材不足が顕在化しています。
    2018年の成長戦略の改訂に際しては、人口減少に対応した人材力の強化を重点分野の1つに位置付け、これまで、マッチングなどを通じた若者や女性、高齢者等の中小企業への就業促進や、各種相談やセミナーを通じた事業承継支援などの取組みを関係部局において進めてきました。
    次期成長戦略の策定にあたっては、これまでの成果や課題を検証の上、AIやIoTといった新たな技術革新に対応した人材育成や外国人材の活用なども含め、中小企業におけるさらなる人材力の強化や潜在的な人材の活用について、有識者の意見もお聴きしながら、しっかりと検討してまいります。

    (要望) 最後に新型コロナウイルス感染症対策について、一言申し上げます。 先日、わが会派の代表質問で6項目の要望をさせていただきました。早速、対応していただいた項目もあります。状況が時々刻々と変化している中でありますが、よろしくお願いします。
    残念ながら、いまだ感染拡大が続いています。しかし、今が、一番大事な時であります冷静に正確な情報を共有し、府民が一丸となって対応し協力しあうことが大事であると思います。まさに、その先頭に立って行動されているのが、吉村知事であります。そこで、我々議員も今後の議会運営にあたっては、会派をとわず様々な面で協力しあい一丸となって府民の安全・安心いのちを守る対応に全力で取り組み、だれも経験したことがない。この難局に、全力であたっていこうではありませんか。

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