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1 インターネットによるいじめについて
①インターネットによるいじめの状況について問う。
(教育長答弁)
令和3年度の大阪府内の学校現場におけます「いじめ認知全体件数」は約5万件と過去最多で、小学校では前年度比で約2割増加、中学校で約3割増加、高等学校で約1割増加となっております。また、「パソコンや携帯電話等でひぼう・中傷や嫌なことをされる」件数は、小学校では前年度比で約3割の増加、中学校では微増となっている一方、高等学校では約2割の減少となっており、いじめの認知件数とともに、インターネットによるいじめが小中学校において増加傾向にあります。
子どものスマートフォン等の所持率が増加したことに加えまして、一人一台端末が配備され、すべての子どもがネットに触れる時間や機会が増える中、誰もがインターネットによるいじめの被害者にも加害者にもなる可能性がある状況とそのように認識をいたしております。
②インターネットによるいじめに対する取組みについて問う。
(教育長答弁)
教育庁では、平成24年度からネット上のいじめやトラブルの未然防止のため、学齢に応じた指導方法等を掲載した指導プログラムを警察本部や民間事業者等と連携して作成しており、毎年更新を行い、市町村教育委員会を通じて学校に周知をいたしております。
また、これらの指導資料等を用いて、小中学校の9年間で、系統的な指導ができるよう整理した体系表と指導の手引きを本年3月に作成し、市町村教育委員会を通じて学校に配付をいたしました。今年度、約7割の小・中学校がこの教材等を活用して学習する計画を立てております。
さらに、教育庁としまして、毎年、府内全市町村の中学校生徒会の代表者が集まる「生徒会サミット」を開催をいたしておりますけども、今年度は、「大阪からいじめをなくすために『一人一台端末時代、大切にしたいことは何?』」をテーマに、子どもたちが主体的に話し合う機会を設けたところでございます。
③LINE相談について問う。
(教育長答弁)
子どもたちが安心して不安や悩みを相談できる学校以外の相談窓口の存在は重要であり、LINE相談は、各種教育相談の中でも相談件数が最も多く、子どもたちが相談しやすい有効なツールであると認識をいたしております。
令和3年度、毎週月曜日と特設日の相談時間内において、子どもからのアクセス1,311件に対し、およそ9割にあたる1,162件の相談に対応いたしました。また、同じ時間にアクセスが集中しすぐに対応できない場合にも、メールや電話等、他の相談ツールを案内しすべての相談に対応できるように努めたところでございます。
その結果、利用者へのアンケートは、「悩みが解消された」や「また利用したい」等、肯定的な回答が8割以上となっております。
一方で、火曜日から日曜日等、相談に応じることのできない時間に、のべ11,376件のアクセスがあり、自動応答により、緊急の場合はメールや電話で相談するよう案内するなど、できる限り早期に対応いたしております。
今後も、相談日の設定や相談員の配置を全体の中で工夫するなど、セーフティネットとしてより多くの子どもたちが安心して相談できる窓口となるよう努めてまいります。
2 大阪府地震被害想定の見直しについて
・大阪府地震被害想定の見直しについて問う。
(危機管理監答弁)
本府では、直下型地震や南海トラフ巨大地震などの大規模地震による被害軽減を図るため、平成27年に令和6年度までの10年間を計画期間とする「新・地震防災アクションプラン」を策定しております。
プランには、防潮堤の液状化対策や密集市街地対策など100のアクションを位置づけ、毎年度、進捗状況や目標達成度を評価するとともに、大阪北部地震等の教訓や課題を新たにアクションに追加するなどを行い、地震津波対策を着実に進めているところでございます。
被害想定は地震津波対策の基本となるものであり、これを見直すことは、防災に関する各種計画やハザードマップの見直し、さらには避難所・備蓄体制の構築につながるものでございます。
次期アクションプランの策定にあたり、現プランによる成果や、人口構造や世帯構成など社会環境の変化などを反映した被害想定の見直しについて、国の動きも踏まえつつ、今後、検討を行ってまいります。
3 タワーマンションの管理組合への防災減災対策の働きかけについて
・タワーマンションの管理組合への防災減災対策の働きかけについて問う。
(都市整備部長答弁)
大阪府では、管理組合が分譲マンションを適正に管理できるよう、府、市と町、専門家団体で構成する協議会を活用し、様々な支援を行っております。
お示しの防災減災対策につきましても、この協議会を活用して、これまでから災害時の自助・共助の取組の周知啓発を行ってまいりました。さらに、マンション全体での共助の取組を進めるため、分譲マンションの規模や世帯構成などに応じた災害対応マニュアルを、管理者、管理組合自らが作成するための手引きの早期とりまとめに向け、現在取り組んでいるところでございます。
引き続き、タワーマンションを含む分譲マンションの管理組合に対しまして、災害時の適切な行動につながるよう働きかけを行ってまいります。
4 無電柱化の取組みについて
・無電柱化の取組みについて問う。
(都市整備部長答弁)
大阪府では、「都市防災の向上」の観点から、南海トラフを起因とする地震等で大きな被害が想定される都心部や沿岸部に向かう、大阪中央環状線から内側の広域緊急交通路において、重点的に無電柱化を推進するなど、令和12年度までに10路線約19㎞の完了をめざす取組を進めているところでございます。
実施にあたりましては、地中に電線等を敷設するための管路の新設とともに、NTT西日本株式会社など電線管理者の既存施設の活用や、埋設位置を浅くすることなどによるコスト縮減の取組も進めているところでございます。
また、国では工事や設計の手戻りを無くすレーダー探査など、新技術の活用も進められており、こうした取組の効果やコストも見ながら、様々な工夫を行い、無電柱化の取組を着実に推進してまいります。
5 大阪DXイニシアティブの推進について
①「住民サービス向上」タスクフォースについて問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
「住民サービス向上」タスクフォースは、デジタル技術の活用により、住民に身近なサービスが便利になったと実感してもらえることを目標に、早期事業化を図るべく設置されたものでございます。
これまでの行政の視点では埋もれていたものも含め、住民目線であらためてサービスを見直し、全庁横断で取り組んでおります。中でも、サービスの対象者が多いものや、早期の実現可能性が高いものに絞りまして、来年度の事業化に向け、関係部局と具体的な協議を進めております。
加えまして、市町村における取組みの充実を図るため、ヒアリングや事例調査の結果を基に、子育て等の分野におきまして、市町村のデジタル化格差を踏まえた支援について関係部局と協議しております。大阪全体のスマートシティ化に向け、庁内のどこに住んでいても、住民が、利便性の高いサービスを享受できる環境づくりをめざしてまいります。
②ウェブページ・ポータルサイトの構築について問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
従来、行政からの情報発信は、一方的、画一的になりがちでございましたが、今後は、住民一人一人のニーズに合わせた情報発信に転換していく必要がございます。すなわち、住民が自ら知りたい情報に簡単にアクセスできることや、情報の内容に応じ、行政側から住民に積極的に届けていくといった視点が重要でございます。
このような視点を踏まえ、大阪府のWEBページにつきましては、スマートフォンからも操作しやすいレイアウトなど、2025年大阪・関西万博を見据えた府の“情報の玄関口”にふさわしいものとなるよう、所管する府民文化部とともに、検討を進めております。
これと併せまして、スマートフォン等を活用して、住民が手元で、必要な手続きや相談ができるとともに、年齢や世帯構成などの属性に応じた情報を行政側から適時適切に届けることができるポータルサイトの構築につきまして検討を行っております。
③デジタルサービスの充実について問う。
(知事答弁)
大阪のスマートシティ化は住民の暮らしの充実をめざすものです。デジタル技術の活用によって、利便性の向上を実感してもらいたいと思っております。タスクフォースにおいては、デジタルサービスのニーズをしっかりと汲み取り、費用対効果も踏まえつつ、住民一人ひとりが便利になったと実感できるものから早期に実現をしていきます。
議員ご指摘のWEBページやポータルサイトの充実については、住民の利便性向上だけでなく、大阪・関西万博に向け、外国人も含む来阪者に大阪の魅力をアピールするという観点から、今後、スピード感を持って検討を進めていきます。
6 アートの振興について
・アートの振興について問う。
(府民文化部長答弁)
大阪の文化力や都市魅力のさらなる向上につなげていくためには、府内の文化芸術活動を活性化することが重要と認識しており、特に「大阪・関西万博」のインパクトを活用し、アートの振興に積極的に取り組むことは意義あるものと考えております。
このような考えのもと、万博記念公園で、70年大阪万博の時代に活躍したアーティストの企画展や、現代アーティストが、2025年万博に向けた思いを表現いたしましたライブペインティング等を実施したところでございます。
さらに、「大阪アートフェスティバル事業」につきましても、若手を含む多くのアーティストが、万博を好機として大阪で活躍できるよう、展示や販売の機会を創出いたしますとともに、まちなかで誰もがアートに触れていただけるプログラムを展開することとしておりまして、3月の実施に向け取組みを進めているところでございます。
今後とも、2025年「大阪・関西万博」に向けまして、大阪の魅力を存分に感じていただけるよう、アートをはじめとする文化芸術の振興にしっかりと取り組んでまいります。
7 大阪急性期・総合医療センターで発生したサイバー攻撃について
①大阪急性期・総合医療センターのこれまでの対応と今後の対策について問う。
(健康医療部長答弁)
大阪急性期・総合医療センターでは、10月31日のサイバー攻撃による電子カルテシステムの障害発生により、多くの診療に影響が出るとともに、多数のお問合せがあったことで、電話が繋がりにくいなどの混乱が生じました。
こうした状況を受け、センターでは電話回線を11月4日から増設したほか、報道機関やHPを通じた診療体制等の周知により、可能な限り、患者の方々に情報提供できるように努めてきたところです。
また、紙カルテの運用や他の医療機関への紹介等により出来る限りの治療継続を行うとともに、救急医療については、一時的に受け入れを停止しましたが、消防機関や近隣の医療機関との連携により対応しつつ、診療体制の復旧状況に応じて、可能な範囲で救急患者を受け入れてきました。
今後、こうした緊急事態が生じた場合に、患者へのわかりやすい情報提供や、診療継続ができるよう、府立病院機構の他の4センターも含め、BCPの見直しや訓練の実施等、対策を進めてまいります。
②サイバー攻撃への対応について問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
今回の急性期・総合医療センターへのサイバー攻撃の対応状況も鑑み、セキュリティに関する専門的な知見を有する機関との連携の重要性を改めて認識いたしております。
府といたしましては、総務省や内閣サイバーセキュリティセンターなど国の機関と機器の脆弱性など最新のセキュリティ関連情報を共有するほか、府警本部が設置する「大阪府サイバー攻撃対策協議会」に参画するなど、関係機関とも連携し未然防止に努めるとともに、いざというときに備えた体制を整えております。
また、庁内のセキュリティ確保に向け、随時、入手した最新情報を各部局に周知するとともに、必要な対策等について指導・助言を行っております。あわせまして、セキュリティ事案が発生した場合に備え、システム所管部局と当部が連携して迅速に対応する体制整備も進めているところでございます。
まずは未然防止に努めるとともに、万が一セキュリティ事案が発生した際には、こうした連携体制を最大限に活用し、迅速かつ的確に対応に努めてまいります。
8 住吉公園150周年記念事業とP-PFI事業の取組みについて
・住吉公園150周年記念事業とP-PFI事業の取組みについて問う。
(都市整備部長答弁)
住吉公園における150周年記念事業につきましては、隣接する住吉大社を含めた公園の歴史や魅力を、日頃、公園を利用される方々にとどまらず、より多くの方に知っていただく良い機会であると認識しております。
現在、来年の記念事業に向け、お示しのフォーラムの開催に協力いただいた住吉大社をはじめ、有識者や地域の方々に加え、地元の大阪市や鉄道事業者等とも連携し、準備に着手したところでございます。
また、P(パーク)-PFI(ピーエフアイ)事業につきましては、150周年記念事業を開催する来年に、カフェ等を開業できるよう、事業者と調整を進めております。引き続き、150周年の機会も活用しながら、住吉公園のさらなる魅力向上に取り組んでまいります。