1 高槻市における都市計画道路等の整備について
①JR摂津富田駅周辺の鉄道高架化について問う。
(都市整備部長答弁)
連続立体交差事業は、都道府県や政令市に加え、人口20万人以上の都市などが実施する事業でございます。
大阪府では、現在、府内4箇所で事業を進めており、このほかにも、開かずの踏切などがある箇所で国費調査の採択をめざし、地元市が主体となって勉強会などが進められております。
お尋ねのJR東海道線摂津富田駅付近の高架化につきましては、高槻市が実施する勉強会に府もオブザーバーとして参画しており、事業実施の可能性など様々な検討が進められてところでございます。
事業化に向けては、事業費の精査や広域的な事業効果に加え、まちづくりの熟度や関係者との合意、他の検討箇所との比較など、様々な観点から検討する必要があると考えており、府としても勉強会の場を通じて、議論を重ねてまいります。
②芥川治水対策の今後の進め方及び都市計画道路富田奈佐原線における鉄道交差部の整備について問う。
(都市整備部長答弁)
芥川の治水対策につきましては、まずは、現在実施している当面の対策を着実に進めてまいります。議員お示しの、芥川の川底の掘り下げの際に必要となるJR橋梁の架け替えにつきましては、先ほど答弁したとおり、隣接区間で鉄道の高架化が検討されていることから、この高架化と併せて施工する方法や、事業費などについて、河川管理者の立場でも参画している高槻市が実施する勉強会で議論しており、引き続き、コスト縮減の手法などの検討を進めてまいります。
次に、都市計画道路富田奈佐原線のJR東海道線との交差部につきましては、現在でも一般車両や緊急車両等が通行可能となっていること、アンダーパスの整備には、膨大な事業費が必要であることなどから、事業化に至っていない状況でございます。
現在、進められている高架化の議論の状況によっては、大幅な構造変更等が必要となるため、今後は、さきほどの勉強会の中で本路線の整備のあり方についても議論してまいります。
③都市計画道路十三高槻線及び牧野高槻線の整備について問う。
(都市整備部長答弁)
議員お示しの両路線の整備を進めるためには、地域住民の理解が重要と認識しており、このため、高槻市が進める「高台まちづくり」にあわせた道路構造の検討を進めているところでございます。
昨年11月、高槻市が「高台まちづくり」に関する勉強会を設置し、地域住民との議論に着手しました。これまでに、当該地区が抱える諸課題等についての意見交換が行われており、今後、両路線の整備に伴う課題への解決に向けた、まちづくりについても議論が深められていく予定でございます。
府としては、高槻市と連携しながら、地域住民の理解が得られるよう丁寧な説明に努め、まちづくりとあわせた道路整備の実現に向け取り組んでまいります。
2 万博開催を目指した健康テーマの取組みについて
・万博開催を目指した健康テーマの取組みについて問う。
(健康医療部長答弁)
府では、健康寿命延伸に向け、府民に取り組んでいただきたい10の健康づくりの活動を「健活10」というキャッチコピーにして普及を図るとともに、実践ツールとして、健康アプリ「アスマイル」を展開し、現在34万人の参加者を、大阪・関西万博が開催される令和7年度には70万人に増やすことを目標としています。
そのため、来年度から、新たな取組みとして、日々の健康活動により貯まるアスマイルのポイントを用いて、万博までに参加者全員で目指すシンボルとなるゴールを設定し、途中経過の見える化や、抽選による万博関連グッズの提供など、工夫を凝らした事業を実施してまいります。併せて、市町村、民間企業や医療関係団体などの協力も得て、企業単位、大学単位でのアスマイルへの参加をスタートし、市町村会員のさらなる獲得も併せて進めていきます。
また、「健活10」の認知度向上に向け、現在、15%に留まる認知度の倍増を目標に掲げて、来年度の大規模イベントや令和6年度開催の食育推進全国大会など、あらゆる機会をとらえた広報により、浸透を図ってまいります。
アスマイルとの相乗効果を図りながら、万博開催のインパクトを最大限に活かした府民の健康づくり活動を加速させ、大阪のイメージアップにつなげていきます。
3 今後の支援学校の整備について
・今後の支援学校の整備について問う。
(教育長答弁)
知的障がい支援学校の在籍者数の増加に対応し、児童生徒の教育環境を確保するために、新たな支援学校の整備等によりまして、設置基準の不適合や教室不足の解消を今後10年以内にめざしていきたいと考えております。
ご指摘の三島地域の不足教室数は、令和3年度の調査時点で60室というふうになっております。さらに、調査以降も在籍者の増加傾向が続き、大変厳しい状況であると受け止めております。
三島地域における対応策につきましては、今後の児童生徒数の動向を踏まえまして、簡易校舎の増築等の手法も含め、検討を急いでいきたいと思います。
4 庁舎に関する課題について
①大手前も含む庁舎全体の現在の状況について問う。
(総務部長答弁)
咲洲庁舎につきましては、平成23年8月の戦略本部会議におきまして「防災拠点機能を備えた庁舎としては使用しないが、執務室としては継続使用」とした上で、「長周期地震動追加対策につきましては、東日本大震災を踏まえた国の新たな知見を見極めて検討」する方針を決定いたしました。
その後、平成28年9月の戦略本部会議におきまして、大手前・咲洲庁舎の具体的なあり方について方針を決定し、その方針に基づき、大手前の本館耐震、西館の撤去、咲洲庁舎の長周期地震動追加対策を実施するとともに、咲洲庁舎の空きスペースを有効に活用できるよう、稼働率の目標を定め、公募によるテナントの入居に努めてきたところでございます。
②咲洲庁舎の活用方策について問う。
(知事答弁)
咲洲庁舎には現在、府施策を牽引する部局が入居しており、庁舎として活用しているとともに、咲洲地区のにぎわいの創出に資するための有効活用の取り組みといたしまして、万博開催やIR誘致を契機に、更なる稼働率の向上に努める方針であります。
今後とも、咲洲庁舎がベイエリア活性化の司令塔としての機能を更に発揮をして、適切な役割を果たすよう活用していきたいと思います。
③大手前庁舎の耐震対応について問う。
(総務部長答弁)
大手前庁舎については、府有建築物耐震化実施方針に基づき、本館の耐震完了以降も順次、対応を進めてきたところでございます。
平成30年6月の大阪北部地震の後に、分館6号館の耐震改修を行い、執務室の耐震化は完了しております。
また、現在、会議室や倉庫として使用しております耐震性能を有していない既存施設につきましても、令和5年度から移転と退去跡の使用停止などの対応を進めていく予定としております。
④国合同庁舎が大手前で整備された経緯について問う。
(総務部長答弁)
国の大手前合同庁舎につきましては、東日本大震災後、府として、国の司令塔となる防災拠点施設の大阪・関西への設置を要望する中で、平成29年5月に、旧警察会館などの府有地と、本館西側の国有地の土地交換を行い、その新たな国有地に整備されたものでございます。
⑤本館等の更新時期について問う。
(総務部長答弁)
本館・別館は、ともに耐震改修が完了しており、大阪府ファシリティマネジメント基本方針に基づき、長寿命化を推進するための予防保全の対応を進めているところでございます。日々の点検や維持管理を適切に行うとともに、総量最適化・有効活用の観点からのチェックも実施しながら、引き続き使用してまいりたいと考えております。
⑥大手前の土地利用について問う。
(知事答弁)
大手前の土地利用については、現時点においては、耐震性能を有していない既存施設の安全確保の対応が最優先の課題と考えておりまして、使用中の施設も立地していますことから、当面は暫定的な土地利用を維持する考えです。
将来の本格的な土地利用の検討については、中長期的な課題だと認識しております。