議会報告

  • 藤村昌隆議員
    令和5年6月定例会 一般質問(藤村 昌隆議員)要旨(令和5年6月8日)
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    1.物価高騰対策について

    ①子ども食費支援事業の周知、ラインナップの充実及び利便性の向上について問う。
    (福祉部長答弁) 子ども食費支援事業につきまして、3点質問いただきました。 1点目の第1弾の更なる周知についてでございますが、議員お示しのとおり、子ども食費支援事業をより多くの方にご利用いただくためには、広報・周知が重要であると認識しております。引き続き、市町村や学校、保育所、幼稚園等に広くポスター・チラシを配布する他、SNSの活用、民間企業さん等の協力を得たきめ細やかな周知に取り組んでまいります。
    2点目、第2弾のラインナップについてですが、本事業では、お米以外の食品を好まれる方がいらっしゃることも考慮しまして、アレルギー対応や大阪産(もん)など多様なニーズに応じた食品を提供させていただいているところでございます。第2弾の実施に当たっては、今回の実績を踏まえまして、ラインナップを検討してまいりたいと考えております。
    第3点目の利便性の向上についてですが、申請される際のご負担を軽減するために、第1弾で給付決定済みの方につきましては、蓄積されたデータを活用させていただくことで、本人確認書類の添付を省くなど、審査を省略できるようシステム改修を行うことで、より簡便な申請で迅速な給付決定を行えるよう、取り組んでまいります。


    2.私立高等学校等授業料無償化について

    ①私立高校等における教育の質の確保について問う。
    (教育長答弁) 授業料無償化制度には、キャップ制の適用が不可欠であり、これまでも標準授業料を超える授業料等を設定している学校には、一定の費用負担が生じてきたところでございます。こうした中、私立高校等はそれぞれの経営努力によって特色ある教育に取り組んでこられたことと承知をいたしております。
    新制度案におきましては、完全無償化を実現するために、キャップ制を年収目安800万円以上の世帯にも拡大することとしており、一部の学校ではこれまで得ていた授業料等の収入が減少し、学校運営に影響が生じることも考えられます。
    標準授業料は現在60万円でございますが、これを超える授業料を設定している学校は96校中の41校。キャップ制の拡大による負担増加額は学校ごとで100万円以下から5,000万円以上と、大変バラつきがございますが、41校合計では約7億5千万円増加するものと試算しております。
    影響が生じると考えられる学校につきましては、まずは各学校に個別に説明に赴き、それぞれの意見を丁寧にお聞きして、検討を進めてまいります。


    ②私立高校等の授業料の一時負担について問う。
    (教育長答弁) 令和元年に授業料無償化制度の対象となる私立高校を調査したところ、2年生、3年生には授業料納付を求めていない学校が半数以上ある一方で、入学時点ではその生徒が無償化の対象となるかがわからないという理由から、新入生に対しては9割の学校が一時的に納付を求めているという結果でございました。
    新制度案では、世帯年収にかかわらず全員が無償化制度の対象となりますことから、生徒、保護者に授業料の一時負担が生じないような対応が可能かどうか、各学校にも意見を聞きながら検討してまいります。


    3.大阪公立大学におけるジェンダーバランスについて

    ・大阪公立大学におけるジェンダーバランスの実現に向けた取組みについて問う。
    (府民文化部長答弁) 大阪公立大学におきましては、ダイバーシティを推進することが重要であるという認識のもと、ジェンダー平等を実現し、国籍や年齢等にかかわらず、多様な学生や研究者が活躍できる大学づくりに向けた取組を進めております。
    具体的には、昨年、大学のダイバーシティの理念となります「大阪公立大学 ダイバーシティ宣言」を策定いたしまして、女性研究者の活躍を支援いたしますとともに、これから進路を選択する女子高校生等に対しましても、理系の魅力や理系女子学生の活躍を広く情報発信しているところでございます。
    さらに、本年1月には、2030年の大学のあるべき姿として、大阪公立大学ビジョンを策定いたしまして、多様性ある研究者組織の構築に取り組みますととともに、5月に策定いたしました人事方針におきましても、女性教員の割合を、現在の約19%から、2028年度に25%に引き上げることを目標としているところでございます。
    大阪公立大学が、ダイバーシティを推進し、社会で活躍する多様な人材を育成することができるよう、大阪府といたしましても、大学の取組をしっかりと支援してまいります。


    4.ペットボトルリサイクルの推進について

    ・これまでの実証結果を踏まえたリサイクルの推進への取組みについて問う。
    (環境農林水産部長答弁) ペットボトルなどの使い捨てプラスチックにつきまして、マイボトルの携帯等、できるだけ使用を控える取組みを促進するとともに、回収・リサイクルを効果的に進めることが重要でございます。
    このため、おおさかプラスチック対策推進プラットフォームにおいて、リサイクルシステムの検討の一環として、新機能リサイクルボックスを府内20か所に入替設置し効果検証を行いました。その結果、異物の混入率が、従来より約24%低減し、きれいなペットボトルをより多く回収できることが確認できました。
    また、一般社団法人日本自動販売協会が実施した御堂筋周辺の実証実験におきましても、調査箇所の8割以上の設置個所で混入が減ったとの結果が報告されております。
    今後、プラットフォームにおいて、これらの実証結果も共有し、さらなる拡大に取り組みますとともに、オフィス等で、ペットボトルのキャップとラベルも分別する等の、より質の高いリサイクルを目指した実証を行い、その成果を広く発信することなどにより、府民や事業者等との連携・協働によるリサイクルの一層の推進につなげてまいります。


    5.小児・AYA世代のがん対策について

    ・大阪府がん対策推進計画改定にあたっての小児・AYA世代のがん患者支援策について問う。
    (健康医療部長答弁) 小児・AYA世代のがん患者につきましては、個々のライフステージに応じたがん対策に取り組んでいくことが重要であると認識しております。 そのため、がん患者の成長過程に合わせまして、就労相談の支援や妊よう性温存治療費等助成事業などの施策を推進するとともに、小児から成人医療にスムーズに移行するため、国の制度に加え、府独自に「小児がん拠点病院」を指定し、小児がん経験者のがん治療による合併症などに対応してきたところです。
    一方、小児期からAYA世代に渡る定期的な診察と検査による長期のフォローアップにつきましては、現計画から継続した課題となっており、本人や家族への働きかけが重要であると考えております。
    次期がん対策推進計画の策定にあたりましても、引き続き患者のライフステージに応じたがん対策に取り組んでいけるよう検討を進めてまいります。


    6.高齢者のインフルエンザワクチン定期接種の無償化について

    ・関西BNCT共同医療センターの治療実績と伴侶動物に対するBNCT適応についての研究状況について問う。
    (健康医療部長答弁) 高齢者のインフルエンザワクチン定期接種の無償化につきましては、新型コロナとの同時流行による外来ひっ迫に備え、令和2年度と令和4年度に緊急的な対策として実施をいたしました。この無償化により、それぞれの接種率は前年度と比べまして、2年度は18.1ポイントの増、4年度は7ポイントの増となっております。一定ワクチンの接種促進につながったものと考えております。
    なお、新型コロナの外来体制につきましては、今後の感染流行n備え、5類化の移行期間中に外来対応医療機関の拡充に努め、移行後には幅広い医療機関での診療可能な体制を目指しているところでございます。
    今後、高齢者を対象としたインフルエンザワクチン定期接種の無償化につきましては、引き続き海外におけるインフルエンザの流行状況や国内の新型コロナの発生動向、国の方針等を注視してまいります。


    7.特殊詐欺抑止対策について

    (警察本部長答弁) 議員お示しのとおり、特殊詐欺の被害につきましては、極めて厳しい情勢にあります。
    大阪府警察では、犯行グループが「受け子」等をSNS上で募集する、いわゆる「闇バイト」への対策を推進しており、SNS上の投稿を検索し、実行犯を募集する書き込みや、自ら実行犯になろうとする書き込みの投稿者に対して、大阪府警察と明示したうえで、直接警告文を送信するなどの取組を行っております。
    あわせて、若者、少年たちが強盗や特殊詐欺等の犯行に加担しないよう、大学や教育委員会、学校関係者とも連携の上、大学生、高校生等に対する指導も進めております。
    「AI」を活用したSNS上の自動検索につきましては、現在、様々な研究が進められていると聞いておりますので、関心をもって注視し、活用の可能性を検討してまいります。
    また、特殊詐欺をはじめとする犯罪発生情報等をタイムリーに提供し、自主的な防犯行動をとっていただくことなどを目的とする「安まちアプリ」を運用しておりまして、関係機関等と連携して、登録を呼び掛ける取組を行っております。
    最近では、高齢者と接する機会の多い事業者と安全なまちづくりに関する協定を締結し、事業活動の中で、顧客への「安まちアプリ」の登録促進にご協力をいただくなど、更なる普及に向けた取組を行っているところでございまして、運用開始から約2年で、20万人を超える方々に登録をしていただいております。
    今後とも、普及促進活動を推進しつつ、府民の皆様に役立つ情報を発信し、より幅広い世代の方々に「安まちアプリ」を利用していただけるよう、努めてまいりますとともに、「特殊詐欺の撲滅に向けた総合対策の推進」を重点目標の一つとして掲げまして、引き続き、被害防止に向けました諸対策を推進してまいります。
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