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1. 大阪・関西万博
(1)大阪の子どもの万博会場への無料招待
・無料招待事業の対象や実施手法について問う。併せて今後市町村とどのように調整していくのかについて問う。
(万博推進局長答弁)
今議会に提案させていただいております府の無料招待事業につきましては、入場料が必要となる4歳以上の子どもを対象といたしております。
具体的には、府内の小・中・高校生等には学校行事で実施できるよう、団体入場券を学校へ配布することとしております。
加えまして、4・5歳児や府外の学校への通学者、高校等に在学しない方についても、各家庭等から申請を頂きまして、入場券を配付できるよう調整を進めているところでございます。
また、複数回の無料招待につきましては、先週開催されました市長会、町村長会におきまして、知事から直接、ご賛同いただけないかのお願いとともに、今後も丁寧に協議・調整を重ねながら進めていくことを共有いただいたところでございます。
現在、こうしたことを受けまして、市町村の意向調査を実施しており、今後、それを踏まえまして意見交換をしながら、十分に協議・調整を進めるなど、複数回の子どもの無料招待に向けまして、市町村と一緒になって取組みを進めてまいります。
(2)万博における自治体参加催事
・府内市町村が「(仮称)大阪ウィーク」に参加しやすいよう、どのような取組みを行っているのかについて問う。
(万博推進局長答弁)
国内外から多くの人々が来場する万博会場におきまして、オール大阪で地域の魅力や強みを発信するため、府と府内市町村が連携した「(仮称)大阪ウィーク」の実施をめざしまして、博覧会協会と調整を進めているところでございます。
これまでも、担当者向け説明会や個別ヒアリング等で市町村と意見交換を重ねるなかで、例えば、「大阪ウィーク」の実施時期を万博の開幕期の5月、夏休みの7月、閉幕期の9月に1週間ずつエントリーいたしますとともに、継続的に市町村が開催する伝統文化や観光、食などの地域イベントの延長で、万博会場におきまして実施できるプログラムを用意するなど、市町村が取り組みやすい提案をしているところでございます。
あわせまして、府内市町村が参画する「市町村催事参加委員会」が本年7月に設置されまして、その場でも情報共有や協議・調整を進めるなど、「大阪ウィーク」の実現に向けまして、市町村が参加しやすくなるよう、関係部局と連携しながら、しっかりと取り組んでまいります。
(3)万博会場建設費
・万博会場建設費に係る動きについて所見を問う。
(知事答弁)
大阪・関西万博の会場建設費につきましては、前回の増額時、私自身からも当時の国際博覧会担当大臣に「最大で1,850億円」ということを確認をし、それも公の場でも確認をいたしました。この間、博覧会協会に対し工事の適切な進捗の管理など、その抑制を求めてきたところであります。
ただ一方で、先日から、昨今の急激な資材価格や労務費等が高騰するという状況の中で、増額の見通しとの報道が続いているのは事実、そういう報道があるのは事実でありまして、国や協会に検討状況の確認や、適切な情報共有の申し入れを行ったところ、現在、必要な額の精査中という風に聞いております。
精査結果が示されれば、大阪府市としても、まずはその内容をしっかりと確認するとともに、府民や市民、議会の皆さまに対し丁寧に説明していきたいと思います。
2. 安全・安心のまちづくり
(1)大阪880万人訓練
・大阪880万人訓練の更なる広報の充実について問う。
(危機管理監答弁)
大阪880万人訓練は、東日本大震災で津波から避難が遅れ、多くの方がお亡くなりになられた教訓を踏まえ、府民の防災意識の向上を目的に平成24年より実施しております。
実際の発災時と同様の、エリアメール等の発信の仕組みを活用して、府民に災害情報をお知らせする、貴重な機会であり、南海トラフ地震等の発生に備え、今後も訓練を継続し、ひとりでも多くの方に参加いただくことが重要と考えております。
このため、これまで訓練参加登録団体からご提供いただいた訓練内容をもとに、職場、学校、自宅などの場所に応じた取り組み等を分かりやすくとりまとめたPR資料を新たに作成するとともに、来年1月導入予定の防災アプリも活用しながら積極的に広報に努めてまいります。
今後とも、災害時において、府民自ら命を守る行動を行っていただけるように訓練の参加促進を図る取組みを進めてまいります。
(2)府営公園におけるWi-Fi環境の整備
・今後の府営公園におけるWi-Fi環境の整備について問う。
(都市整備部長答弁)
府営公園では、来園者が公園のイベントや施設案内の情報を気軽に入手できるよう、利用者サービス向上の観点から、指定管理者が、Wi-Fi環境を整備しております。
府におきましても、動画を見ながら体を動かすなど、公園の新たな楽しみ方の創出につながることが期待できることから、今年度、久宝寺緑地に開設した広場において、試行的に、Wi-Fi環境を整えたところでございます。
今後、アクセス数をはじめとする利用状況などを検証したうえで、Wi-Fi環境の整備について検討してまいります。
(3)流域下水道事業経営戦略の中間見直し
・コスト削減の取組みを含む経営戦略の中間見直しの方向性について問う。
(都市整備部長答弁)
今回の中間見直しに当たりましては、近年の社会経済情勢等の変化を踏まえ、浸水対策の強化やカーボンニュートラル・デジタルトランスフォーメーションの推進等新たな施策に取り組むことを検討しております。
加えて、お示しのコスト削減への取組みとしまして、省エネ機器の導入や民間活力の活用による事業の効率化、用地貸付による収益の確保等を位置付けていく予定でございます。
今後、議会のご意見や、市町村等との意見交換、パブリックコメントなどを踏まえ、令和5年度中をめどに策定してまいります。
(4)阪神高速道路の料金見直し
①首都高速道路と同様の上限料金の見直しが行われた場合、その財源をどのように活用していくのかについて問う。
(都市整備部長答弁)
お尋ねの首都高速と同様の見直しが行われる場合、その財源は、首都高速で実施されている料金施策はもとより、料金見直しにより生じる関西国際空港方面など泉州地域の割高感の解消や、ミッシングリンク解消のための淀川左岸線の着実な整備など、近畿圏固有の課題解決への活用が必要と認識しております。
今後、議会との議論を踏まえ、府としての考えをまとめ、国土幹線道路部会のヒアリングの場で提案してまいります。
②高速道路料金の見直し決定から実施までの周知期間について問う。
(都市整備部長答弁)
料金の見直しにあたりましては、高速道路の利用者が混乱しないよう、また、物流事業者等への配慮のため、十分な周知期間を設けることが必要と認識しております。
今後、料金見直しが進められる際には、議会とのご議論や関係団体の声を聞きながら、国に対し、提案してまいります。
(5)UDタクシー
・府におけるUD(ユニバーサルデザイン)タクシーの普及状況及び目標達成に向けた今後の取組みについて問う。
(都市整備部長答弁)
ユニバーサルデザインタクシー、いわゆるUDタクシーの普及状況につきましては、令和4年度末現時点で府内タクシー総車両数約17,000台のうち1,345台をUDタクシーが占め、その導入率は約8%となっております。
普及に向けましては、今年度、新たに拡充した補助制度を、関係事業者に対し周知するとともに、国に対しても予算措置の働きかけを行ったところでございます。その結果、事業者から、昨年度の約2.5倍となる862台の補助要望があり、6月、国において、全台数に対する予算が措置されたところでございます。
今後も、様々な機会を捉えて、事業者への更なる周知や、国への重点的な予算配分の働きかけなど、関係者が一丸となり、UDタクシーの普及促進に取り組んでまいります。
(6)府の公営住宅の保証制度の見直し
・府の公営住宅の保証制度の見直しについて所見を問う。
(都市整備部長答弁)
公営住宅に関する保証制度についてですが、令和4年度の、総務省の行政評価において保証制度に関する考え方が示され、今年度、改めて国土交通省に確認したところ、保証人が確保できないことが原因で入居できないことがないようにすべきとの見解を得たところでございます。
これを受け、府の公営住宅につきましても、これまでの保証制度の廃止を検討しており、令和5年度中の条例改正をめざし、取組みを進めてまいります。あわせて、家賃等の滞納対策の強化についても検討を進め、府営住宅の適切な管理運営に取り組んでまいります。
(7)特殊詐欺対策等
・大阪府警察における特殊詐欺の検挙対策、水際対策及び安まちアプリの更なる普及に向けた対策について問う。
(警察本部長答弁)
まず特殊詐欺の検挙面につきましては、いわゆる受け子、出し子などの末端実行犯は数多く検挙しているところでございますが、特に、犯行を組織、指示して収益をせしめる首謀者グループの検挙は大きな課題であると認識しております。そのため、犯行グループの手口、実態などについて情報収集、分析を徹底し、捜査に還元することなどにより、その摘発に努めてまいります。
また、事業者の中には、電子マネーの買取りなどの、いわゆる犯罪インフラを提供する者も見られるところであり、このような特殊詐欺を助長する犯罪の摘発にも努めてまいります。
次に、被害防止対策につきましては、ATMにおける警戒を強化するとともに、「ATMでの携帯電話の通話は、しない、させない」ことを社会の常識として定着させることを目的とした「ストップ!ATMでの携帯電話」運動を官民一体となって推進しております。
さらには、金融機関に対し、ATMにおける職員による声掛け、ATMでの振込金額の制限について働き掛けているほか、コンビニエンスストア等に対しましては、電子マネーを購入しようとする高齢者等への積極的な声掛けを促進しているところでございます。
これらの取組みによりまして、令和5年上半期における、被害の未然防止件数は、前年の2.3倍となる約1,400件となっております。
また、「安まちアプリ」の更なる普及に向けた対策といたしまして、最近では、高齢者と接する機会の多い事業者と協定を締結し、顧客へのアプリの登録促進にご協力をいただいているほか、運転免許の更新手続時に広報を行うなど、様々な機会を活用した取組を行っているところでございます。
今後とも、特殊詐欺の撲滅に向けた諸対策を推進するとともに、「安まちアプリ」の活用を通じて、防犯意識の向上を図り、各種犯罪の被害防止につながるよう努めてまいります。
3. セーフティネットの構築
(1)国民健康保険料の統一化
①府が掲げる「被保険者の負担軽減及び持続可能な国保運営の実現」に向けた取組みについて問う。
(健康医療部長答弁)
国民健康保険は、高齢者や低所得の方が多いなどの要因により、被保険者の所得水準が相対的に低くなる一方で、1人当たりの医療費も高水準であることから、保険料の負担割合が高くなることや、市町村の規模の違いにより財政運営が不安定な状況に陥りやすいといった構造的な課題を抱えております。
人口減少、超高齢化社会が進展する中、これまでの市町村単位の仕組みを今後も踏襲した場合に、十年後、二十年後の保険料水準に大きな格差が生じることになります。そのため、将来も見据えて市町村間の格差を是正し、被保険者間の受益と負担の公平性を確保するとともに、保険財政の規模拡大による安定した財政運営を行うことを目的として、市町村との合意の下、この6年間の経過措置を設け、来年4月から府内統一保険料とすることとしたものでございます。
今後できるだけ、統一保険料の抑制を図っていくため、現在、市町村とともに財政調整事業の構築について検討を進めているところであり、引き続き、保険者としてできる限りの保険料負担の抑制策を講じてまいります。
一方で、医療費の増加傾向や超高齢化社会の進展による保険料の上昇は、我が国の社会構造が抱える全国的な課題であり、国民皆保険制度を支える国保の制度設計に責任を持つ国に対し、被保険者の保険料負担が軽減されるよう、万全の財政措置を引き続き国に要望してまいります。
②被保険者に対して、どのように理解を得ていこうとしているのかについて問う。
(健康医療部長答弁)
国民健康保険におきましては、高齢化の進展や医療費が上昇する中、被保険者が安心して医療サービスを受けることができ、人生100年時代を見据えた、安定的かつ持続可能な制度を実現することが必要と認識をしております。
保険料の上昇が課題となる中、府が財政運営の責任主体として、国保の中心的な役割を担うことにより、市町村と適切に役割分担をしながら、保険財政の安定的な運営、医療費の適正化などに取り組むことが重要であると考えております。
これらの取組みにより、国保制度を維持し、安定的に継続した医療サービスが受けられるよう、引き続き府と市町村が連携しながら、できる限り保険料負担の抑制を図りつつ、保険料統一に対する被保険者の理解が進むよう、努めてまいります。
(2)健康増進の取組み
①健康アプリ「アスマイル」の会員数を増やし、府民一丸となった健康づくりの取組みについて問う。
(健康医療部長答弁)
アスマイルの会員数を増やす取組みといたしまして、これまでも新規登録者に特典として電子マネーを提供する等、インセンティブを付与して登録を促すキャンペーンや、楽しみながら健康づくりができるコンテンツの充実を図ってきたところでございます。
さらに、万博のインパクトを最大限活用するため、万博開催500日前をきっかけに、アプリ画面の万博仕様への変更や、府民一丸となって取り組む、ポイントチャレンジ企画をスタートいたします。
この取組みに参加いただきました新規登録者には、抽選により、万博と連携した特典として入場券の提供を行うなど、万博との相乗効果で会員数を増やし、より多くの府民の主体的な健康づくりにつなげてまいります。
②公民一体となった「アスマイル」を盛り上げるための働きかけについて問う。
(健康医療部長答弁)
アスマイルでは、利用者が継続して健康づくりに取り組めるよう、週ごと・月ごとの抽選特典として、コンビニエンスストアで交換できる商品や電子マネー等を利用者に提供してきたところです。
公民連携の取組みといたしましては、今年度、民間事業者やスポーツ団体からいただきました特典を、クーポン機能を活用して利用者に提供をしております。
今後、民間事業者との連携がより進みやすい仕組みに工夫を凝らし、特典となる商品等の充実を図ることで、アスマイルの魅力向上につなげてまいります。
(3)次世代スマートヘルス分野の取組み
・万博の機を捉えた、治療・予防アプリをはじめとする次世代スマートヘルス分野の取組みについて問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
欧米で取組みが先行する治療アプリ・予防アプリなどにつきましては、国の積極的な規制改革の動きや万博開催の機を逃さず、効果的な施策を大阪府から発信することで、大阪の地をデジタルヘルス分野の支援拠点としてプレゼンスを高め、世界に定着させていくことが重要と認識しております。
このため、これまでの間、府として、多くの民間企業等に出資を働きかけ、ファンド運営を担う企業と連携協定を締結するなどの取組みを進め、今年4月に、20億円規模の「デジタルヘルスファンド大阪」の設立に至ったところでございます。
また、ファンドを核とした支援を進めるため、国や大学、経済団体など16機関の参画を得て、「ラウンドテーブル」を設置し、それぞれの機関の協力を得て、スタートアップに対する事業戦略の面からの支援等を行ってまいります。これら取組みからなる「次世代スマートヘルス・スタートアップ創出プロジェクト」を、本年8月にキックオフしたところでございます。
今後、万博開催に向けて、関係部局との連携のもと、これらの取組みを加速させることで、デジタルヘルス分野のスタートアップ・エコシステムを確立し、その成果を万博のレガシーとして、確実に府民のWell-Beingにつなげてまいります。
(4)スマートシニアライフ事業
・スマートシニアライフ事業の今後一層の利用促進に向けた取組みについて問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
スマートシニアライフ事業は、健康寿命の延伸やシニア層のQOLの向上を図るため、デジタル端末を活用し、行政と民間の様々なサービスをワンストップで提供する取組みでございます。
昨年、LINE公式アカウント「おおさか楽なび」を開設し、お手持ちのスマートフォンから気軽にサービスが使えるようになりました。
これまで、府主催イベント等でのPR、人気の落語家による寄席の配信やLINEスタンプの配布など、コンテンツの充実に努めてまいりました。
また、今月7日からは、生成AIを活用した自治体初の高齢者向けの対話サービスを開始いたしました。柴犬のキャラクターが親しみやすい大阪弁で語りかけ、パーソナライズされた会話が楽しめるのが他にない特徴でございます。高齢者の孤独・孤立の緩和にも貢献できるものと考えております。さらに、高度なセキュリティ制御機能により個人情報が漏洩しない環境を確保するなど、安全性の配慮にも万全を期したところでございます。
今後、国の交付金等を活用したプロモーションを実施し、新たな利用者の獲得と満足度の向上に取り組んでまいります。引き続き、公民連携により、万博開催地に相応しい先進的な取組みを進め、高齢者がデジタル技術の利便性を体感し、自らの健康増進や社会参加等に積極的に取り組めるスマートシティの実現をめざしてまいります。
(5)医療的ケア児支援センター
・支援センターの認知度を高めるための周知に関する取組み及び相談実績や今後の具体的な取組みについて問う。
(福祉部長答弁)
お示しの医療的ケア児支援センターにつきましては医療、保健、福祉、教育、労働等の多方面に渡る相談支援の情報の集約点となり、地域の医療的ケア児等コーディネーターとともに、市町村や医療・福祉関係等の支援機関と連携し医療的ケア児やその家族が安心して生活いただけるよう必要な支援につなげる役割を担っていくものでございます。
支援センターが適切な助言等を行いますためには、医療的ケア児の受診状況や利用サービスの把握などが必要なことから、原則として支援機関を通じての相談とさせていただいております。このことから、支援センターの認知度向上にあたりましては、これまでは支援機関を中心に、支援センターや地域のコーディネーターの役割について、様々な機会をとらえまして情報提供を行い周知を行ってきたところでございます。
こうした取組みを進める中、相談実績等につきましては、7月末時点でございますが、訪問看護の利用や保育所の受入れ等の相談が72件、支援に向けた関係機関との調整につきましては、継続中を含め約370件でございました。
今後につきましては、これまでは支援機関中心と申し上げてましたが、医療的ケアに関する相談先がわからないと悩んでおられるご家族や支援者等に対しましても、そのご家族等が支援を受けている機関を通じて相談ができることを周知し、さらなる認知度の向上に努めてまいります。
また、支援センターや地域のコーディネーター、医療・保健・福祉・教育・労働等関係機関で構成する連携会議を強化いたしますとともに、支援の好事例の共有等により、コーディネーターの実践力を高めることで、必要な支援につなぐことができる体制の充実・強化をしっかりと図ってまいります。
(6)乳幼児医療費助成制度
・所得制限の撤廃及び対象年齢の拡充について所見を問う。
(知事答弁)
乳幼児医療費助成制度については、府と市町村の役割分担として医療のセーフティネット部分は府が基準設定を行い、子育て支援は住民に身近な基礎自治体である市町村が創意工夫のもと取り組むと整理をしております。府域全体の子育て支援の底上げのため、新子育て支援交付金により、子どもの医療費助成を含む市町村の子育て支援施策の充実につながるよう、支援を行っているところです。
府としては、乳幼児医療に係るセーフティネット部分の役割を果たすとともに、同交付金により、市町村の子育て支援施策をバックアップしてまいります。
なお、子どもの医療費助成制度については、全国の各自治体が独自の制度として実施していることから、国において、全国一律の制度として取り組むべきものとして、国の責任と財源において必要な措置を講じた上で早期に実現するよう要望しているところでありますが、今後もこの点については、引き続き要望していきます。
(7)児童虐待対策
・「大阪府市町村児童家庭相談援助方針」の改訂の進捗状況及び市町村の専門性の向上に対する府の取組みについて問う。
(福祉部長答弁)
お示しのとおり児童虐待対応におきましては、府民に身近な相談機関である市町村の専門性の向上、これは大変重要と認識しております。
児童虐待相談があった場合の市町村における基本的な対応や、要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協の運営等につきましては「大阪府市町村児童家庭相談援助指針」これで示しておりますが、これにつきまして先ほどお示しのとおり、検証結果の報告書を受け、令和5年7月に改訂し、周知したところでございます。
今回の改訂におきましては、家庭訪問によるアセスメントの重要性、虐待の重症度を検討する際の留意点等につきまして、具体的に盛り込んでおります。
市町村への周知に当たりましては、集合型の研修で詳しく解説させていただきますとともに、多くの職員が繰り返し視聴可能な研修動画を配信することで、市町村職員のみなさんの理解をより深めることができるよう工夫しているところでございます。
引き続き、府と市町村が連携して児童虐待対策にしっかりと取り組んでまいります。
(8)出先機関の名称
・府の出先機関の名称の適切なあり方について問う。
(総務部長答弁)
これまで、府の出先機関の名称につきましては、所掌業務が分かりやすいものとなっているかといった点や、機関設置に至った経緯、さらには、既存施設につきましては、これまでの名称との整合性など、個々の事情を考慮した上で定めており、例えば、子ども家庭センターや保健所では所在市の名称を冠しているのに対しまして、府税事務所では所管地域を冠するなど、現状としては様々なケースが存在をしております。
出先機関は、府民サービス提供の最前線でありますことから、その名称につきましては、まずは府民にとってわかりやすく、誤解を招く恐れがないものとする必要があるとこのように考えております。
これまでも、出先機関の名称につきましてはこのような考え方に基づいて検討を行ってきたところではございますが、今後、出先機関の名称について府としての基本的な考え方を整理をした上で、事務所の管轄地域や所掌業務に変更が生じた場合等につきましては、この基本的な考え方に基づき、府民にとってよりわかりやすく納得感のある名称となるよう、検討をしてまいります。
4. 教育の振興
(1)府立学校の給食費無償化
・府立学校の来年度以降の給食費無償化について問う。
(教育長答弁)
学校給食費の無償化につきましては、現在、国において、無償化を実施する自治体の取組や成果・課題等について、全国ベースでの実態調査を実施しており、その結果を公表した上で、法制面等も含めた課題の整理を行い、無償化の実現に向けて、具体的方策を検討することとされております。
府立学校の給食費無償化につきましては、その動向を注視しながら、引き続き、国による財政措置がなされるよう、あらゆる機会をとらえて国に要望いたしますとともに、これらの状況を踏まえ検討してまいります。
(2)私立高校等の授業料無償化制度
①一旦授業料を納付することがないようにするための取組みについて問う。
(教育長答弁)
ただいまご指摘のとおり、現状では、特に1年生の家庭は、世帯年収を確認し、授業料の支援額を判定することに時間を要するため、多くの学校が保護者に授業料の一時負担を求めている状況でございます。
今回、世帯年収にかかわらず無償化制度の対象とする制度案を決定いたしましたので、授業料の一時負担の解消に向けて、令和8年度の新制度完成年度に一斉に実施するのか、また、令和6年度からの経過措置期間から段階的に実施するのかも含めて今後検討を深めてまいります。
②私立高校等の授業料無償化新制度の周知について問う。
(教育長答弁)
授業料の保護者負担額は、生徒や保護者にとって高校等の進路選択にあたって重要な要素であり、いち早く、生徒・保護者、さらには教職員に対し周知を図ることが必要と考えております。
新制度案の周知については、8月に行われました「大阪私立学校展」の機会を捉えて、制度改正案にかかるお知らせを配布し、保護者からの個別相談にも対応したところでございます。また、府内市町村の教育委員会に対しても改正案の説明を行い、今月中に市町村教育委員会を通じて、各中学校の生徒・保護者に対して、学年毎にどのような制度が適用されていくのかをわかりやすく示したチラシを作成し周知することとしております。
また、府民お問い合わせセンターにおいて随時授業料無償化に関する問い合わせに対応しているほか、府ホームページにも新制度の概要を掲載をいたしております。
引き続き、様々なツールを活用しながら、新制度の周知に努めてまいります。
③大阪府育英会奨学金制度について問う。
(教育長答弁)
公益財団法人大阪府育英会では、向学心に富みながら経済的理由により、高校等への入学時に必要な費用の工面が困難な生徒に対し、入学時増額奨学資金として無利子の貸付を行っております。
現在、この入学時増額奨学資金は、年収めやす590万円未満の世帯について、国公立高校等に進学する場合は5万円を、私立高校等に進学する場合は25万円を、それぞれ貸付上限額としております。
ご指摘のあった、貸付にかかる所得制限や貸付上限額につきましては、各高校等の初年度納付金の実態を調査し、どのような制度拡充が必要なのかを検討してまいります。
今後とも、大阪府育英会の貸付制度を通して、高校生等の修学を支援してまいります。
(3)不登校対策
①「校内教育支援ルーム」における不登校児童生徒への支援について問う。
(教育長答弁)
ただいまお示しの本事業につきましては、対象校101校すべてに支援人材を配置をするとともに、各校において、教職員全体で不登校児童生徒への適切な対応が図られるよう共通理解を深め、支援人材も含めた体制づくりをすすめているところでございます。
現在の取組みの状況でございますが、1学期終了段階でおよそ500名の児童生徒が校内教育支援ルームを利用をいたしております。自分の学級には登校しにくかった子どもが、支援ルームに来ることで登校日数が増えたり、教室に入りにくかった子どもに対して支援人材が個別に話を聞いたり、一緒に学習することで不登校にならなかったといった事例も聞いておりまして、一定の成果が出ているものと受け止めております。
本事業の取組成果もふまえ、今後も子ども一人ひとりに応じた支援が進むよう、市町村教育委員会と協力しながら必要な対策に取り組んでまいります。
②「学びの多様化学校」の設置を含めた府立高校での不登校対策について問う。
(教育長答弁)
コロナ禍等を背景に子どもたちが不安や悩みを抱え、そのことにより様々な生徒指導上の課題が生じており、不登校の生徒数も増加をいたしております。
このような状況を踏まえ、大阪府学校教育審議会に、子どもたちの多様なニーズに応じて柔軟に学べる府立高校のあり方等について諮問を行い、現在、専門部会を設置し、専門的な知見を有する委員や実務に携わる委員の意見をいただいているところであります。
来年1月に予定されております審議会の中間まとめや国の動き等を踏まえながら、不登校経験のある生徒が継続して学ぶことのできるカリキュラムや環境整備など、「学びの多様化学校」の設置も含めて、生徒の状況に応じた学びの場を確保できるように府立高校のあり方について検討してまいります。
(4)学校教育審議会における普通科改革
・府立高校の普通科の更なる充実について問う。
(教育長答弁)
普通科には高校生の約7割が在籍する一方で、生徒の能力・適性や興味・関心等を踏まえた学びの実現に課題があることや、その名称から一斉的・画一的な学びの印象を持たれやすいといった点があることから、生徒の興味・関心を引き出し、学ぶ意欲を喚起することを目的として、令和3年3月に学校教育法施行規則の改正等が行われました。
この改正によりまして、従来の「普通科」に加え、「普通教育を主とする学科」として新たに「地域社会に関する学科」や「学際領域に関する学科」等の設置が可能となり、これら「普通教育を主とする学科」においては、地域の行政機関や大学等との連携協力体制を整備することで、地域の課題解決やグローバルな社会課題の解決に向けた探究的な活動を行うこととなります。
こうした国の動き等を踏まえまして、8月に開催をいたしました学校教育審議会におきましては、府における普通科改革の方向性についてご審議をいただき、「探究的な学びの充実、地域や大学等、外部と連携した取組みの推進など、特色化・魅力化を図るべき」とのご意見をいただいたところです。
来年1月に予定をされております審議会の中間の取りまとめを踏まえながら、「普通教育を主とする学科」の一層の充実につとめることによりまして、府立高校の更なる魅力化に取り組んでまいります。
(5)工業系高校の教育内容の充実
・再編整備が単なる統廃合ではなく、次世代の産業人材の育成に向けて、先端技術の導入など工業教育の底上げをしていく必要があると考えるが、所見を問う。
(教育長答弁)
本年度の再編整備案では、工業系高校の募集停止だけではなく、工業系高校全体の教育内容の充実として、時代に即した基礎・基本への対応、工科高校におけます深化・接続コースの充実、工学系大学進学専科の拡充等を進めることとしております。
そのうち、これからのものづくり人材に必要とされます技術・技能の習得に向けては、AI、IoTをはじめとしたデジタル技術や先端技術を取り入れる教育を考えております。
現在、工業系高校では3Dプリンタ等の先端技術に触れる機会を一部設けておりますが、今後、例えば、多軸加工機や加工ロボットなどを制御するプログラミング学習、レーザー加工機やモデリングマシンによる制作実習など、デジタル技術や先端技術を取り入れた学習の本格的な実施に向けて、具体的な内容の検討を進めるなど、各工業系高校において、時代の変化に見合った教育内容となりますよう、取組みを進めてまいります。
5. 大阪の再生・成長
(1)副首都ビジョンの推進
・更なる女性の活躍に向けた副首都ビジョンの推進について問う。
(副首都推進局長答弁)
改定した副首都ビジョンでは、女性や若者をはじめとする、多様な人材の「チャレンジの後押し」、さらに、そうした人材の集積を促す「暮らしやすさや働きやすさ」といった、都市機能の充実を図ることとしております。
お示しの、女性の活躍やチャレンジに関しましては、現在、多様な取組を進めている府市関係部局と十分に連携を図りながら、副首都推進局としても、現状の分析や共有化など様々な働きかけを行い、さらなる取組が進むよう促していきたいと考えてございます。
加えて、経済界や市町村などとも議論を深めながら、女性の活躍やチャレンジの場が広がる副首都・大阪の実現をめざしてまいります。
(2)関空の発着容量の拡張
・新しい飛行経路案について地域の理解を得るための府の取組み及び地域の観光振興への取組みについて問う。
(政策企画部長答弁)
万博の成功とその後の成長を確実なものとするため、関西3空港懇談会において、関空の発着容量30万回の将来目標を目指すことが合意され、その要請を受け、本年6月に国から25年ぶりとなる飛行経路の見直し案が示されたところでございます。
飛行経路の見直しにあたっては、その影響を受ける地元のみなさまにご理解をいただくことが必要と認識しております。
そのため、大阪・兵庫・和歌山の3府県で立ち上げました環境検証委員会におきまして、科学的・客観的な見地から検証を行い、必要に応じ国に改善提案を行っていくとともに、丁寧な説明を行うなど、地元の理解が得られるよう、しっかりと取り組んでまいります。
また、地域の観光振興につきましては、府としても、泉州の自治体や関西エアポート社等と連携し、関西の自治体・経済界で構成する関西国際空港全体構想促進協議会を通じまして、積極的に取り組んでいくとともに、国に対しても必要な支援を働きかけてまいります。
(3)万博を見据えた誘客促進の取組み
・国内はもとより、国外からの更なる誘客促進を図るための大阪の魅力発信の取組みについて問う。
(府民文化部長答弁)
大阪・関西万博の開催を契機として、国内外からの誘客促進につなげていきますためには、府内の多様な観光資源の魅力を多くの方に知ってもらうことが重要と認識しております。
このため、大阪の多様な観光資源を万博の機運醸成も図れるよう「ミャクミャク」が紹介するプロモーション動画を、SNS等により22ヶ国・地域に発信しますとともに、海外の訪日観光イベント等においても、活用しているところでございます。
さらに、本年10月に、大阪で開催されます世界最大級の国際観光イベントであります「ツーリズムEXPOジャパン」では、大阪の観光資源を活用したエンターテイメントショーやPRブースの出展により、大阪の多彩な魅力を国内外に発信することとしておるところでございます。加えて、大阪観光局におきましては、アジア諸国や欧米豪に加え、新たに中東などでもプロモーションを実施していくこととしております。
今後とも、万博のインパクトを活用し、国内外から多くの観光客を大阪に呼び込むため、大阪観光局等と連携を図りながら、大阪の多様な観光資源の魅力を発信してまいります。
(4)スポーツ、文化・芸術分野の取組み
・大阪の都市格向上に向けたスポーツ、文化・芸術分野の取組みについて問う。
(政策企画部長答弁)
大阪の都市格を向上させるためには、アートをはじめとする文化・芸術やスポーツ等のコンテンツを活用することが重要でございます。こうしたコンテンツは、人々の暮らしに豊かさをもたらせるだけでなく、国内外の人々を惹きつけるとともに、投資の呼び込みにもつながるものと認識しております。
このため、アートフェアに海外ギャラリーを誘致する際の出展可能性等について調査するとともに、民間事業者が金融業界を対象に実施したアートイベントに府としても参画するなど、様々な角度から取組みを進めております。
また、国立国際美術館や大阪中之島美術館などの文化施設が集積する中之島エリアにおいては、周辺事業者がエリアの魅力を高めるためのネットワークを形成する動きもございます。
アートは、国際金融との親和性が高く相乗効果も期待できることから、こうした民間の動きを踏まえながら、アートを活用した取組みを進め、対外的な発信力を高めることで、大阪の都市格向上につなげてまいります。
(5)市町村DX支援
・市町村のDXに向けた今年度の府の取組みについて問う。
(スマートシティ戦略部長答弁)
議員お示しのデジタル人材支援につきましては、府が選んだデジタル人材を共同で活用する「デジタル人材シェアリング事業」を7月から13市町村で開始いたしました。自治体システム標準化対応など7つの分野で、市町村の課題に対応したオーダーメイド型の支援に着手しております。
また、共同調達の取組みでは、本年6月から電子署名を活用した「電子契約システム」を13市町村で導入いたしました。10月からは、子育て情報やごみ収集日など、住民に身近なデジタルサービスを配信するLINEの拡張機能を8市町村において順次導入予定でございます。
今後とも、行政DXに関する国の動きや他の自治体の先進事例等の情報を共有しつつ、市町村のニーズを丁寧に聴きながら、デジタル化支援にしっかりと取り組んでまいります。
(6)奨学金返還支援制度の導入促進
・「奨学金返還支援制度導入促進事業」における目標達成に向けた府の取組みについて問う。
(商工労働部長答弁)
本事業につきましては、国の臨時交付金を活用し、現在の物価高騰の中で、奨学金を返還しながら働く若者の負担を軽減するとともに、府内中小企業における人材の確保・定着につなげるために実施するものでございます。
目標の達成に向けては、経済団体を通じた本事業の周知を行うとともに、庁内関係部局と連携して、業界団体等に対して、企業への周知を働きかけてまいります。また、OSAKAしごとフィールドをはじめ大阪産業局やハローワーク等、様々な機関を通じて、制度導入のメリットや申請手続きを示したリーフレット、PR動画を活用して、幅広く企業に対して周知を図ってまいります。
さらに、府の行う採用関連イベント等に参加した企業約1万社に対してアンケートを行い、関心のある企業に制度の導入を促すとともに、社会保険労務士等の専門団体と連携した説明会を開催するなどして、個別支援も積極的に行うことによって、目標の達成をめざしてまいります。
(7)新産業の創出
・ペロブスカイト太陽電池の社会実装の促進に向けた取組みについて問う。
(商工労働部長答弁)
ペロブスカイト太陽電池は、その優れた特性から、今後量産化が実現すれば、大阪における、建築物への太陽光発電の導入拡大に加えて、建築物以外の様々な製品の付加価値創出にも可能性があり、カーボンニュートラルへの貢献も大きく期待できるものでございます。
既に発表されている万博会期中の取組みにおいても、博覧会協会が、バスターミナルの曲面の屋根に貼ることで、夜間照明の電力として活用することを予定しております。
府としましては、ペロブスカイト太陽電池も含めて、企業が開発や実証に取り組む、カーボンニュートラルに貢献する最先端技術を、万博を機に、府域をショーケースとして広く発信することで、今後の実装の促進につながるよう取り組んでまいります。
(8)大阪府森林環境税
①大阪府森林環境税事業に対して都市部の府民の理解を得るための取組みについて問う。
(環境農林水産部長答弁)
次期大阪府森林環境税で進めます「集水域における流域治水対策」は、気候変動により頻発する豪雨災害に備えるため、流域治水の考え方の下、対策が必要な府内23河川の上流の森林区域において山地保水力の向上や土砂流出抑制対策を、面的に実施するものでございます。
これらの対策を行うことで、森林区域からの土砂の流出だけでなく、河川の洪水被害を軽減するなど、都市部においてもその効果が及ぶものと考えています。
また、多くの府民が利用されます森林管理施設である、府民の森の老朽化したトイレや自然歩道の改修を行うことで、レクリエーション等により、森林を利用される多くの府民の利便性が向上し、都市部にお住まいの方にも事業効果を実感していただけるものと考えております。
更に、WEBを活用した府民説明会の開催やイベントなど誰もが参加できる様々な機会を通じまして、事業実績や具体的な効果を発信し、府民の理解が得られるようしっかりと取り組んでまいります。
②都市緑化を活用した猛暑対策事業について問う。
(環境農林水産部長答弁)
昨今の夏の酷暑から府民の安全・安心を守るため、暑さ対策は極めて重要でございます。そのため、万博開催までの2年間を集中取組期間とし、実施箇所も多くの府民等が集まる観光スポットなどに拡大したうえで、都市緑化を活用した猛暑対策事業を継続したいと考えております。
事業の実施に際しましては、これまで緑化と併せた暑熱環境改善整備として、微細ミストの設置や遮熱効果の高い素材を用いた上屋の設置などを行ってきたところです。
今後は事業者に対しまして、カーボンニュートラルに資する新技術等を広く活用することを促すなど、2025年大阪・関西万博に向けまして、より一層効果的な猛暑対策が進展するよう着実に取り組んでまいります。
(9)大阪の農産物
①大阪オリジナルぶどう「虹の雫」の開発の経緯及び府内での栽培状況について問う。
(環境農林水産部長答弁)
ポンタは「美味しくて種の無い大阪オリジナルのぶどう」をコンセプトに、大阪府立環境農林水産総合研究所が約50年前に品種開発に着手いたしました。
交配と選定を経て、糖度が高く、芳醇な香りや果実の色合いが多彩なぶどうとして普及が可能と判断され、平成30年に品種登録されました。
その後試験栽培や苗の配布を行い、今年度本格販売ができる環境が整ってきたことから、ブランド力を強化し、より多くの皆様に知っていただくために、生産者・JAなど関係機関と連携して、愛称の募集を行い、全国700件を超える応募の中から、「虹の雫」を選定して8月に公表いたしました。
現時点での栽培状況は、柏原市や羽曳野市など9市2町において、65名の生産者が約190本を栽培しております。面積は約1haとなってございます。府といたしましては、引き続き、研究所と連携し、優良な苗木を生産者に配布することなどにより生産の拡大を図ってまいります。
②「虹の雫」の魅力向上やブランド化の取組みについて問う。
(環境農林水産部長答弁)
「虹の雫」は大阪オリジナル品種であり、また優れた品質を有するぶどうであることから、大阪を代表するブランド農産物として育てていきたいと考えております。
大阪・関西万博は多くの方に大阪産(もん)を知り、味わっていただく好機であるため、現在進めております、農産物の魅力向上・価値創造の取組みの一環として「虹の雫」について、甘さや香りなどをさらに引き立てる栽培技術を検討するとともに、今年7月には、有名シェフに試食いただき、その魅力を広くPRいたしました。
今後、万博を契機とした知名度の向上や生産拡大を図りますため、幅広い関係者と連携し、「虹の雫」の愛称のPRをはじめ甘さや香りなどの特徴を活かしたプロモーションに取組み、さらなる魅力向上につなげてまいります。
(10)まちづくり
①うめきた2期ならではの特徴を持った、魅力的なまちづくりについて所見を問う。
(大阪都市計画局長答弁)
うめきた2期におきましては、官民が連携し、これまでにない「みどり」と「イノベーション」の融合拠点の形成をめざしているところでございます。
具体的には地区中央の都市公園におきまして、1万人規模の国際的なイベントも開催できる「大屋根施設とリフレクション広場」や、水とみどり豊かな「うめきたの森」などを配置し、災害時には防災拠点としての役割も果たす、質の高い公園として整備を進めております。
また、これらの公園につきましては来街者が新しい技術や製品に触れ、商品開発や評価にも参加できるフィールドとして活用することにより、新産業の創出につなげるなど、北街区の中核施設における取組とともに、イノベーションの拠点形成を図ってまいります。
今後、まずは「大阪・関西万博」の前年となる令和6年9月の先行まちびらきを実現し、その魅力を国内外に広く発信するとともに、令和9年度の全体完成に向けまして、開発事業者をはじめ関係機関との連携のもと、うめきた2期のまちづくりを着実に推進してまいります。
②夢洲第2期区域のまちづくりの現状と今後の取組みについて問う。
(大阪都市計画局長答弁)
夢洲第2期区域のまちづくりにつきましては、昨年12月に夢洲まちづくり推進本部会議を開催し、まちづくりの方向性や今後の工程等を示したうえで、マーケット・サウンディングを実施いたしました。
その結果、11の団体から提案書の提出があり、全体計画、施設計画、開発スケジュールなどの項目につきまして、様々な提案をいただいたところでございます。
引き続き、提案のありました事業者と対話を行い、具体的な募集条件等の検討を進めるなど、万博の理念を継承し、大阪の成長をけん引する国際観光拠点の形成をめざして取組んでまいります。
6.組織・人事給与制度の今後の方向性(素案)
・職員の確保や意欲・能力の向上に向けた取組みについて問う。
(総務部長答弁)
本府におきましては、職員の年齢構成が変化するとともにその意識やキャリア観が多様化する中、新たな行政課題に的確に対応していくためには、若手からベテランまで、全ての職員が能力を最大限に発揮し、組織としてのパフォーマンスを最大化していくことが必要とこのように認識をしております。
これらを実現するためには、人材確保や人材育成が重要であることから、今般とりまとめました「素案」におきまして、「めざすべき組織像・職員像」を設定をしたうえで、人材獲得競争が厳しくなる中にありましても、優秀で多様な人材を効率的に確保できるよう、試験期間の短縮による合格発表の前倒しや、公務員経験者を対象とした新たな試験の実施等、効果的な採用手法の検討を進めることとしたところでございます。
また、職員のスキルアップや主体的なキャリア形成を支援するため、実践的な研修の実施や、部下職員の成長をサポートできる管理職の育成、さらには人事評価制度の改善等に努めてまいります。
あわせまして、職員の多様なライフスタイルの実現に向けて、フレックスタイム制度の拡充やテレワークの促進等、職場環境の充実にも取り組んでまいります。
これらを行うことで、職員のモチベーションやエンゲージメントを高め、組織の活性化を図ることで、今後とも、質の高い府民サービスを提供し、大阪の更なる成長に貢献をしてまいります。