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1 今回の万博建設費の見直しについて、最終的に受け入れた理由について
・わずか10日程度の間で、なぜ増額に理解を示すことができたのか、知事に問う。
(知事答弁)
今回の増額も府民に大きな負担を求めるものであり、府市として方針を決定するためにはその内容をしっかりと検証する必要がございました。
10月20日に博覧会協会から示された精査結果は概略的なものであり、確認や検証等を進めるには、詳細な資料などが必要になることから、事務方に掘り下げて内容を確認するよう指示したところであります。その後、事務方から協会に対して確認等を進めましたが、私としては、そういったプロセスについても極力、府民にお伝えすべきという考えから、同月27日に府市万博推進本部会議をオープンで開催し、協会へ確認事項を提示するとともに、その準備ができ次第、改めて会議を開催することとしました。
それ以降も、協会と府による詰めの作業が進められており、提示した事項すべてについて、私自身も理解できる状態となったため、11月1日に推進本部を開催し、今回の増額を受け入れることとしたものです。
2 議員全員協議会を開会する前に、大阪府としての方針を示したことについて
・大阪府の方針を決定する前に、議会に説明を行い、議論するべきであったと考えるが、知事の見解を問う。
(知事答弁)
今回の増額は府民にご負担をお願いする重要な案件であるため、議会及び府民の皆様に説明するためには、まず、私自身の考えをまとめる必要があったと考えています。その上で、私自身が出した対応方針について、議会の皆様のご意見をいただく場として、今般、経済産業省や博覧会協会にもご出席をいただき、議員全員協議会を開催いただいたものであります。
今回の議論は、今後の予算審議にも反映されるものであることから、議会はもちろんのこと府民、市民の理解が進むよう、しっかりとご議論させていただきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
3 建設費が上振れする可能性を認識した時期について
・事業を執行している協会において、1,850億円が上振れする可能性を認識したのはいつからか問う。
(日本国際博覧会協会 高階副事務総長答弁)
物価上昇の状況につきましては、従前より認識はしておりまして、その中で執行管理を行う中で、コスト縮減を図っていたところでございます。
その上で協会といたしましては、8月31日に開催されました大阪・関西万博に関する関係者会合において、会場建設費を精査せよといった指示を受けて、精査した結果、2350億円が必要であるということを認識したところでございます。
4 協会での執行状況の確認等について
・協会副会長でもある知事として、もっと早い段階で、協会に状況を聴き取るなどしておけば、十分な説明時間を確保できたのではないか。府はどのように執行状況を確認していたのか。知事に確認する。
(知事答弁)
今回の2回目の増額については、会場建設費の3分の2は府民・国民の皆様に負担をお願いするものであり、前回の増額時に「最大で1,850億円」ということを確認し、そのように府民・市民の皆さんにも説明してまいりました。ただ、結果、今回2回目の増額になりましたこと、そして、この間の執行管理が不十分であったことをお詫び申し上げます。
そのため、私からも協会に対し、今回の増額に係る今後の対応として、協会の理事会ごとに会場建設費の執行状況を公表するように求め、今回、協会から理事会の機会などを通じて定期的に取りまとめ公表すると方針が示されました。
今後、協会から、理事会の機会などを通じて定期的に執行状況が公表されるということを契機に、協会副会長の立場からも、会場建設費の執行管理に努めてまいります。
・博覧会協会副会長である知事自ら、なぜ、会場建設費の執行状況について、積極的に報告することを求めなかったのでしょうか。知事に伺います。
(再質問に対する知事答弁)
この間、なんとか1850億円の枠内で収まるという確認も得ていたところでもあります。ただ、現下の社会状況が非常に厳しくなっている状況の中で、8月31日に関係閣僚そして私も出席した会議において、岸田総理から精査せよという指示がございました。精査した結果、今あるという状況でもあります。私自身、副会長でもあります。執行状況について、不十分であるということはおっしゃるでありますし、私自身もお詫び申し上げます。協会もこの間、コスト削減に努力してきたところであります。
今後、会場建設費についての定期的な理事会での確認というのができていなかったのは事実でありまして、こういったことをいわゆるルールとしてやっていくということが、私は必要ではないかというふうに思っております。3分の2は府民、国民の負担になります。もちろん大きな効果もあるんですけれども、コストになりますので、しっかりと、国、協会、そして私も副会長の立場でありますことから、より厳しい執行管理に努めてまいりたいと思います。
5 会場建設費に係る見通しの甘さについて
・府は提示された金額について議論をすることもなくそのまま受け入れたのか、知事に確認する。
(知事答弁)
前回、増額時に大阪府議会そして大阪市会から次のもし増額があれば国が負担すべしという意見書も国に出されていることは承知をしております。すごく重く受け止めております。
一方で、やはり開催地である大阪も責任をもって進めていくべきだというふうに考えております。私自身、横山市長も現地としての責任者であると認識しております。もちろん閣議了解がありますけれども、閣議了解だからというわけではなくて、万博を成功させていく上で、地元の責任者として責任をもって進めていかないといけない。会場建設費について、経済界3分1、大阪府市3分の1、国3分の1、趣旨としても適切であるというふうに考えております。
会場建設費の増額については、10月20日に博覧会協会の精査結果が示されてから11月1日までの間、協会に対して、算定根拠や内訳等について、詳細な確認を重ねてきたところでもあります。
あわせて、府市としても、我々が発注している公共事業における物価上昇はどうなっているのか、そことの比較であったり、予備費計上の考え方などに関して、検証を進めてきたところです。
こうしたことに加えて、協会から、一層厳格な執行管理とコスト縮減に努めていく、増額は今回が最後となるようしっかりと取り組むという意思表示、また、会場建設費の執行状況について定期的に取りまとめて公表すること、そして予備費執行にあたっては事前に協議することなどが確認できましたことから、万博を成功させ、ひいては大阪・関西の成長に、そして、それはつまり日本の成長につながっていくという思いで、必要な措置として、今回の増額を受け入れるという判断をしたものであります。
・知事は、10月20日の会場建設費に係る精査結果の報告を受けて、今後、二度とこれ以上、建設費が上振れしないと、認識したのでしょうか。知事に伺います。
(再質問に対する知事答弁)
今回の増額に係る今後の対応として、会場建設費について、協会から一層、厳格な執行管理とコストの縮減に努めて、そして増額は今回が最後になるようしっかりと取り組んでいくとの説明を受けております。私としても、今回、最後の増額だと考えております。
予備 万博開幕の遅延の可能性について
・2025年4月の開幕に間に合うのか確認する。
(日本国際博覧会協会 高階副事務総長答弁)
現在、2025年4月の開幕に間に合うよう会場整備を進めているところでございまして、そのための取組みの一つとして、パビリオン建設の円滑化に向けた工事環境等の改善について、これを9月28日それから11月8日に関係省庁、府市とともに公表してございます。
パビリオン建設工事や万博開催に向けた各工事施行の円滑な実施のために工事環境の改善に向けた措置をとりまとめたものでございます。
引き続き、万博会場の施行にあたる建設事業者等の意見を伺いながら、建設環境を改善して、工事施行がより円滑に進められるように対応し、万博の会期に間に合うようしっかりサポートしてまいります。
6 万博開催に係る府民の理解を得るための取組みについて
・府民や市民に丁寧な説明を行い、理解を得た上で、進めていくべきと考えるがどうか。知事に問う。
(知事答弁)
私としては、今回の増額については、できるだけ多くの場で、オープンに議論を行ってまいりましたが、一部報道にあるように、非常に厳しい声が出ている件については、真摯に受け止めております。
今回の増額も含め大阪・関西万博の開催意義や具体的な出展内容、経済効果等について、あらゆる機会や広報媒体を活用しながら、引き続き、府民・市民のみなさんの理解が今以上に促進されるように、全力で取り組んでいきます。
・さきほども申し上げましたが、11月1日以降に実施された世論調査では、実に68.6%が、万博開催は不要との結果でした。今回の世論調査の結果について、知事はどのように機運醸成に取り組まれていかれますか。知事に伺います。
(再質問に対する知事答弁)
現在の世論調査において非常に厳しい声が出ているというのはまさにそのとおりであるというふうに思っております。真摯に受け止めております。今回のコストの話もそうですけれども、色々な課題の指摘も当然ございます。私としてはやはり、万博というのは、もちろんコストの話が主になっております。コストでいくともちろん経済的な意味であれば、2350億円に対して、2兆円を超える経済効果が出るという、まさに経済効果の面ではそういった部分がある。だけじゃなくて、万博の意義としてですね、やはり150ヵ国、日本だけの価値観だけではなくて、それぞれの国が違う価値観で、違う文化があり、違う歴史があり、そしてそれぞれ素晴らしい技術がある。そういったものが6か月間、会場に集結して共存することになる。そうした新しい様々な価値観であったり技術であったりというのを交わることによって新しいものが生まれる。
未来社会はこうなるんだというようなことをとりわけ次世代の子ども達であったり、未来を創る皆さんに見てもらって、そして次の未来につながっていく経済効果を測れませんけれども、日本以外の価値感があるんだ。こんな未来をめざしていこう、そんな子供たちが未来社会を作る世代が生まれたらいいなという思いで、今後も、万博の意義や経済効果だけではなくて、コストの面ももちろん大切なんですけれども、万博そのものの大きな意義をできる限りいろんなところで発信し、国とも、万博協会とも、経済界とも協力しながら、万博の意義、中身について、発信して、多くの府民、国民の皆さんに理解を得ていただけるように、しっかりと取り組んでいきたいと思います。